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作成日:2023/05/02
問いをたてる



NHKの「欲望の資本主義2023」に登場された森嶋通夫教授のご指摘

今必要なのは
自分で問題を作り、解きほぐすための論理を考え出す能力を持った人…

「自分で問題を作る」とは、どういうことか知りたくて、先生のご著書を拝読しました。
「日本はなぜ没落するか」は、1999年刊行ですが、
すでに、森嶋通夫教授は2050年を予測されています。

端的にいえば、現在、行われている教育をみれば、彼ら彼女ら(*彼女ら筆者加筆)がやがて政財界のトップにつく2050年ごろの社会の予想が描けるということです。

戦前の国家主義的教育、戦後の自由主義的教育、戦前教育と戦後教育を受けた過渡期の人たち、

しかも戦後の思想教育ー自由主義と個人主義ーは、それまで全体主義の教育をしていた教師によって教えられていたため、自由主義と個人主義がはき違えられ誤解され、それについて議論されず、戦後教育のみで教育された純粋戦後教育派も思想的核心をもちえなかったという悲劇。(*悲劇は筆者の個人的見解です。)
高度経済成長期、バブル期と、日本の労働人口が受けていた教育の内容は時間とともに変化してきました。

教育改革はGHQの命令で一挙に行われたが、戦前のイデオロギーは教育を受けた人の頭脳の中に体化された形で、長い期間にわたって効力を保ち、旧体制は新体制の世界の中で抵抗し続け、革新は急進的でも、体制には、効果を弱め保守化してしまう緩衝装置が備わっていたのである。
     (「なぜ日本が没落するか」P12〜P14抜粋)

森嶋通夫教授は、1990年代の大学で学生を教えながら、50年後のリーダー像を推論されているわけです。

森嶋通夫教授の体験から、教育の実があがるのは、10代の後半で、友人との相互の刺激を通じてだということです。その年頃の青少年教育の目的は、彼らの素質を全開させることであり、彼ら自身が興味を持つ問題に集中させること。    略

「日本がいま必要としているのは記憶力に優れた知識量の多い、いわゆる博学の人ではなく、

自分で問題をつくり、それを解きほぐすための論理を考え出す能力を持った人である。」

著書には、急進的な展開もありますが、社会の土台は人間であるという考えから、戦後の日本が鮮やかに論理的に語られています。
私自身すべてを理解できたわけではありませんが
受験戦争、しらけ時代を過ごした身としては、納得感がありました。

自律的人材が叫ばれるいまこそ、
ご一読をお勧めします。

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