お知らせ
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作成日:2023/04/02
THE ERROR 失敗の法則U



NHKBSプレミアム初回放送2023年2月23日

創業から75年目に食中毒事件、77年目に牛肉詐欺事件。
雪印グループの売上は1兆円超から7,000円億円に転落、事実上の解体となり、
バター、チーズなどに特化した乳食品事業として再建を目指します。

創業メンバーの一人、黒澤酉蔵氏は
「理念、信念が漸次廃れてゆくならば、如何に強大な国家も団体も遠からず崩れ去るのは
歴史の厳粛な事実である」
という言葉を残しています。

(國廣正弁護士)
創業の精神が利益を上げるための巨大な組織に成り下がった。事件がおこると、もぐら叩きになりがちだが
土壌を変えないと根本原因の解決にはならない。

(入山章栄早稲田大学大学院教授、経営学者)
組織が大きくなればなるほど、社員はパーツの一部でしかないので、ブランド全体を感じる機会がなくなる。
ブランドが愛されていることを実感できる場を作るべきだった。

(水野誠一西武百貨店元社長)
1兆円を超える売上をあげるようになると、額に飾った創業の精神「健土健民」が、なにかカッコ悪いことのように
なっていったのではないか。
何のために仕事をしているのか、常にそこに戻っていく。
創業の理念、精神を、絶えず、現代化して考える、現代に置き換えて変えていける経営者が必要。

当時の雪印営業企画課長土岡英明氏は
消費者からの1通の手紙で、雪印ブランドが消費者の人生の一部になっていたことに初めて気づかされ
衝撃を受ける。

土岡英明氏ら有志7人が
「雪印体質を変革する会」を立ち上げる。

メンバーたちは、内向きの論理だけでは自分たちの体質はわからない。
消費者にしっかり向き合い、話し合い、自分たちを見つめ直すことが、創業の精神に立ち返ることだと考え、
変革への決意を、社員一同の名で、全国紙に掲載した。
(「明確な謝罪と真摯な謝罪は必要だと覚悟を決めた」土岡英明氏)

メンバーは、北海道の、苦しい経営に追い込まれていた生産者とも向き合った。

やがて、彼らの行動は、会社を巻き込み、
「信頼回復プロジェクト」が立ち上がり、土岡英明氏は経営企画室担当となった。

ここに、従業員が、事件を自分ごととしてとらえて考えて、自主的に行動するきっかけが生まれる。

國廣正弁護士
「これからやります」と対外的に公表する企業は日本では少ない。
多くは結果、100点答案を公表する。
しかし、
対外的にコミットメント(約束)を出すという点に、雪印が再生できる芽があったんだと思う。
経営者にも危機意識があり、社員をバックアップしょうという経営判断があったんでしょう。

駒橋恵子東京経済大学教授 広報学研究者
対外的に公表することは、中の人たちにもフィードバック効果がある。

水野誠一氏
社員の自主性が大事、やらされるではなく、自分ごとが大事。

入山章栄教授
外から見られている緊張感、酪農者、消費者から見られている緊張感が大事。

やってないのに宣言しているからやらざるをえない。

國廣正弁護士
企業は、見られちゃいけないことはあまりないんです。
でも、日本の企業は見られるのをいやがる。

入山章栄教授
だから、社外取締役、「批判的に見る」なんでしょうが、
形だけの社外取締役、魂が入っていないことが多い。(ご自身も社外取締役に幾つか就任されているとのこと)

(お詫び:4/3一部修正)







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