2023年も早くも1月が終わろうとしています。
寒さ厳しき折り、皆様、いかがお過ごしでしょうか?
ウチは、外の水道管がやられました…。
しかし、水仙や梅の花がぽつぽつ咲き始め、日も長くなっています。
さて、世界の知識人によると、
現在は、中心なき世界秩序、グローバリゼーションの終焉なのだそうです。
どの国も弱く、消去法での「超大国アメリカ」。
資本主義は、(歴史的には16世紀ごろから始まり)、18世紀、イギリスの産業革命、パックス・ブリタニカから広がります。
しかし、イギリスは、蒸気石炭から石油へとエネルギー資源が変わると、苦しみ、
そこにイギリスの植民地の一つ、アメリカが、フォードシステム、自動車製造の拠点となり、
大量生産、大量消費の、大衆が主役の、下からの資本主義を生み出します。(ウィリアム・マグヌソン、テキサスA&Mロースクール准教授)
ここからアメリカの資本主義の実験が始まります。
株価の大暴落、恐慌、ニューディール政策(ルーズベルト)、ブレトンウッズ協定(ドルを基軸通貨とする固定相場制)、軍需を乗り越え、製造業から金融へ、モノからサービスへ、
1971年ニクソンショック、オイルショック、ベトナム戦争を経て
1980年代、レーガノミクスでGDPを押し上げます。
アメリカは、90年代、IT革命で蘇ります。
しかし、巨大資本は、中小のイノベーションを阻止、実験は独占へと…
ウィリアム・マグヌソン准教授「パイを独占するな」(先行者が新たな参入者を阻止している現状)
イノベーションが保身へと進み、それが未上場時点での買収となり、公共性の高い企業にも進出している。
こうした公共性の高い企業が倒産すれば、人々は公共サービスにアクセスできなくなる…と危惧します。
フランスの、エマニュエル・トッド(歴史人口学者)、ジャック・アタリ(経済学者、思想家)、フィリップ・アギヨン(ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス教授)各氏は、アメリカの実験を評価しつつ、相対的な距離を保とうとしています。
アメリカは、格差と分断も問題ではあるが、実は、必要なエンジニアを生み出せない、
産業システムが崩壊していることが最大の問題、
モノ、エンジニアの50%がアメリカ以外の中国やインドから輸入、または出身者。(エマニュエル・トッド氏)
そして、1世紀前に世界の覇者だったイギリスの危機
「鉄の女」サッチャー氏も、大英帝国を再びと「成長は未来」と手に入らないものを掲げた。
トラス前首相も、現労働党首も「成長」「成長」と、
手に入らないものを掲げて、人々を黙らせようとした…(ダニー・ドーリングオックスフォード大学地理学者)
ダニー・ドーリングオックスフォード大学地理学者によると、
そもそも世界の人口増加率は、1968年をピークに減少し始め、アメリカ経済は減速しながら進行している。
(例えば、世界中で販売されるコカコーラ、人口が減少すれば、今までのビジネスモデルは成り立たなくなる。)
イギリスの危機、アメリカの衰退、もう日本が追い越すべきロールモデルはありません。
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2月16日(木)10:30〜
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作成日:2023/01/31
欲望の資本主義2023(今やロールモデルはない)U