明けましておめでとうございます。
2023年もどうぞよろしくお願いいたします。
さて、
水島治郎教授のお話の続き
ファシズムーポピュリズムーデモクラシーーリベラリズムという流れと
独裁的統治ー権威主義ー多数派支配ー法の支配という流れがあり、
(これらとナショナリズムは、また別の文脈)
ポピュリズムは、片足をデモクラシー(多数派を根拠)に、片足をファシズム(権威主義)につっこんでいると言われる。そのあたりがわかりにくさであるが、
例えば、ゼレンスキー大統領は、既成政治を批判、ポピュリストとして登場し、いまやナショナリズムと結合し、
ウクライナのシンボルとなっている。
その点、中東欧は、民主主義といいながら、権威主義的である。
その背景には、先にあげた教会や労組という中間的権威の衰退があり、
経済面では、人々の暮らしを顧みないグローバルエリートによる、国内経済の空洞化が進行
人口面では、既存のリベラルな政治のもと、移民受け容れが推進されている。
逆にいえば、日本では、グローバル化や移民受け容れなどが進んでいない。
(日本は、ポピュリズム考においてもグローバル化が進んでいないということが証明された感あり→筆者)
日本のポピュリストは、小泉純一郎氏の郵政解散から始まったが、政権としてうまくいったかというと
結果がでているとはいえない。
日本のポピュリストに左派が少ないのは、
格差が広がったとはいえ、自民党保守政権が、国民一人あたり10万円を配るなど、ばらまき、お金の配り方が緩いこともある。
EUには、財政赤字の規制があり、削減の方向に向かっているが
日本には、財政規律の枠組みがなく、欧州のような左派ポピュリズムの主張があまり響かない。
ポピュリズムが民主主義の変革者か破壊者かは
ポピュリズムを支持する有権者の不満がどこにあるか、政権側が原因に対処するかによる。
民主主義の破壊者は、ポピュリズム以外にもある。
穏やかで静かなお話ながら、
民主主義の破壊者は、ポピュリズム以外にもあるといわれたことは、響きました。
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作成日:2023/01/01
ポピュリズム考U