お知らせ
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作成日:2022/12/30
現代のポピュリズムの新展開とその文脈T



日本記者クラブ「水島治郎千葉大学教授」のお話(12/5)

今年も残り僅かですが、ウクライナ戦争はもちろん、世界的に政局が右傾化していないか不安のよぎる1年でした。気になっていたポピュリズムについて、水島教授がわかりやすく説明してくださっていたので、まとめてみました。

2022年4月フランス大統領選挙の第2回投票において
右派ポピュリストのマリーヌ・ルペン氏が40%獲得

2022年9月スウエーデン総選挙で極右が保守系第一党
イタリアもジョルジュ・メローニ「イタリアの同胞」が第一党

水島先生のポピュリズムの定義は、
人民(民衆)populus/peopleに依拠して、エリートを批判し、人民の意思を直接政治に反映させることを主張する急進的な改革運動
だそうです。

もともと、19世紀末、アメリカの人民党が語源。
ポピュリズムには、右派…排外主義・反イスラム (フランス、ドイツ、オランダ等)
左派…反緊縮財政、反格差(ギリシャ、イタリア)
とあり、

自由貿易や国際主義に反発し自国民を優先する自国民第一主義的な立場をとり、

格差が大きい国では、左派ポピュリズムが、
福祉国家では、自分たちの福祉国家を守ろうと移民や難民受け容れ政策に反対する右派ポピュリズムが生まれている。

共通点は、反エリートや直接民主主義を志向する改革を望む傾向があり、議員報酬の削減や拘束的な国民投票を主張するなど。

その背景には20世紀型民主主義の変容がある。

欧州での、支えていた教会と労働組合という結節点の凋落がある。

「代表者」に代表されていないという「不満」
代議制民主主義の機能不全、「グローバル化情報化をはじめとする手の届かない動き」が
自分たちの生活を左右していることへの不安


21世紀「中抜き民主主義」

中抜きとは、媒介となる中間的権威の衰退のこと。
 町内会、宗教団体、PTA、ピラミッド型構造の大企業、文壇、論壇、知識人、従来型メディア等

新型コロナウイルス感染症においては

コロナ否認型として、政権の座にあったポピュリスト政治家がコロナを過小評価し、政治的に評価を落とした。
その例として、アメリカのトランプ氏、ブラジルのボルソナーロ氏が大統領選落選した。

一方、政権批判を通じ支持拡大を広げたのが、ルペン氏やメローニ氏。

では、日本社会では…



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